ローランド ディー.ジー.製品をお客様に安心してご利用いただくため、当社のサービスエンジニア(以下、SE)は世界各地で日々メンテナンス技術の向上に努めています。Global SE Awardsは、業務で培った知識やスキルを競い合う技能コンテストを通じて、SEの誇りとモチベーションを高めるとともに、高品質かつ均一なメンテナンスサービスを提供する「ローランド ディー.ジー.ケア」の活動を世界レベルで向上させることを目的としています。
2013年に続き二度目の開催となるGlobal SE Awards 2015は規模を拡大し、新興国を含む世界15ヶ所で地区大会を開催。「ローランド ディー.ジー.ケア 認定サービスエンジニア」の資格を取得した、50ヶ所の国と地域のSE計440名が地区大会に参加しました。地区大会を勝ち抜いた代表者が日本で行われた世界大会に集い、ワールドチャンピオンの座を競いました。
世界各地の地区大会を勝ち抜いた世界18ヶ所の国と地域の精鋭21名が、浜松本社で行われた世界大会に集結。
ローランド ディー.ジー.のSEの頂点を目指し、SEとしての真価を問う3つの課題に挑戦しました。
それぞれが大きなプレッシャーを感じながらも、世界各地の現場で体得した経験や知識の全てを尽くして競技に取り組みました。
技能を競い合うだけでなく、他の地域のSEと交流を深めてノウハウを分かち合うことで、スキルを高め合っていました。
大会で得た知見を活かし、それぞれの地域のリーダーとしてさらなるサービス品質の向上に貢献することが期待されます。
Mission 1
実技試験(基礎編)インクジェットヘッドの交換
制限時間:30分
メンテナンスサービスの基本的な作業であるインクジェットプリンターのヘッドを交換する課題を実施。審査では作業の正確さや手際の良さだけでなく、お客様の製品であるということを前提に、マシンやパーツの取り扱いの丁寧さを重視しました。自身が課題に挑戦するだけでなく、他のSEの取り組みを観察することでお互いの技術やノウハウを学び合っていました。
Mission 2
実技試験(応用編)製品トラブルからの復旧
制限時間:30分
お客様のプリンターにトラブルが発生したことを想定し、機体を正常な状態に戻す課題を実施。速やかにトラブルの原因を特定・解決する能力を審査しました。試験内容には、持ち前の知識や経験だけでは対処できないトラブルが盛り込まれており、原因を論理的に突き止めるための想像力や洞察力が試されました。
Mission 3
筆記試験制限時間:15分×8問
カスタマーサービスに必要とされる総合的な知識を試す8問の筆記試験を実施。インクジェットプリンターで印刷された画像の解析やプリンターの回路図の分析などメンテナンスに関する知識だけでなく、お客様のあらゆる要望に応えるための広範な知識を審査しました。
2日間にわたって繰り広げられた熱戦を終え、浜松八幡宮内の会場にて表彰式が行われました。世界各地から選抜された参加者全員の健闘が称えられ、特に優秀な成績を収めた上位3名のSEが取締役会長兼社長の冨岡昌弘から表彰されました。上位3名だけでなく、大会で素晴らしいパフォーマンスを発揮したSEが米州、EMEA、ASEAN、東アジアの各地域のサービス活動を統括するマネージャー4名から特別賞を授与されました。
米州統括マネージャー Ron Ball賞David Edgecome氏(南アフリカ代表)Roland DG エンジニア歴:9年 | 所属: Keymark Media (Pty) Ltd.
EMEA統括マネージャー Michael Moller賞瀧 修己氏(日本代表)Roland DG エンジニア歴:2年 | 所属: Vertec Co. Ltd.
ASEAN統括マネージャー Gino Farina賞Philip Livesey氏(イギリス代表)Roland DG エンジニア歴:9年 | 所属: Roland DG (U.K.) Ltd.
東アジア統括マネージャー 砂子 明慶賞Peter Evans氏(オーストラリア代表)Roland DG エンジニア歴:18ヶ月(過去のエンジニア歴:20年) |
所属: Roland DG Australia Pty. Ltd.
ローランド ディー.ジー.製品をお使いのすべてのお客様に、高品質なカスタマーサービス・サポートを提供するため、当社独自のSE認定制度を設けています。製品の構造を深く学ぶことはもちろん、製品の設置、修理、点検およびメンテナンスを行うためのトレーニングを受講し、確かな知識や技術を持つことを証明する実技・筆記試験に合格することで、高いスキルを持つSEとして認定されます。
世界各地で開催された地区大会の模様と、世界大会に選出された代表者をご紹介いたします。
当社はさらなるサービス品質と顧客満足度の向上のため、年間を通じてSEの日々の業務における取り組みを評価する体制を整えています。日本代表を決める浜松大会には、優秀な成績を収めた全国7ブロックの代表者が参加。お客様の抱える問題を素早く、正確かつ論理的に解決するために必要な技能・知識・顧客対応を試すさまざまな課題に取り組みました。ハイレベルかつ僅差の争いでしたが、各課題で総合的に好成績を収めた2名が世界大会の代表に選ばれました。しかし、世界大会に選ばれた者だけでなく、競技や参加者同士の交流を通してスキルを高め合うことで、すべての参加者が成長を実感できる大会となりました。
イギリスチャンピオンの座を競い、参加者全員が積極的な姿勢で競技に挑んでいたことが強く印象に残りました。SEとしての真価を問うハイレベルな課題に、参加者全員が日頃の業務で培った広範な知識と果敢なチャレンジ精神をもって取り組みました。厳しい競技を勝ち抜いた代表者が世界の強豪にどこまで迫ることができるか楽しみにしています。
参加したSEのメンテナンスサービスに対する知識の幅広さに驚かされました。彼らの豊富な知識をもってしても試験内容は非常にハイレベルに感じられたようですが、すべての参加者が日本で開催される世界大会で各地の強豪たちと競い合うチャンスを掴むため、全力を尽くして競技に挑みました。
参加者が事前に大会の趣旨をしっかりと理解していたおかげで、大会を円滑に進めることができました。競技を楽しむと同時に、自身のスキルのレベルを把握する良い機会にもなったようです。理論的な課題だけでなく、現場で起こり得る実践的な課題に意欲的に取り組む姿が印象に残りました。
ブラジル大会は、技術やノウハウを競い合う場としてだけではなく、それぞれが培ってきた経験を分かち合う場として有益であったと、参加者全員が大会の意義を称賛しました。
SEとしての能力やホスピタリティを高めるうえで、今後どのような経験を積んでいったらよいか、さらなる成長に向けたヒントを探る良い機会になったようです。
今年初めに実施された認定試験で優秀な成績を収めたSEが大会に参加しました。参加者全員がローランド ディー.ジー.のSEとして高いプロ意識を持って課題に取り組み、長年積み重ねてきた経験や、日頃のトレーニングで学んできた知識を充分に発揮しました。それぞれが培ってきた経験を分かち合うことで、お互いのスキルを高める良い機会となったようです。
SEが自分達の持てる以上の力を発揮し、大会は成功を収めました。さまざまな課題が与えられる非常にタイトなスケジュールでしたが、参加者は大会全体を楽しんでいました。すべての参加者が大会に参加できたことに対する誇りを胸に、課題に全力で取り組むことで、多くの新たな知見を得ることができたようです。
大会を通じてメンテナンスのレベルを向上させてもらいたいので、毎回競技の難易度を上げています。今回の大会では、ベストの中のベストの代表者を選出するために特に厳しい課題を設定しました。参加したSEは苦労しながらも、全員が優勝への強い熱意を持って競技に挑みました。2年前の世界大会で、当地域の代表者2名がそれぞれ1位と3位の座を勝ち取りました。彼らの記録を超えることは簡単なことではないと思いますが、今年の代表者もベストを尽くして活躍してくれるものと期待しています。
韓国で初めての開催で、多くの参加者は競技の形式に馴染みがなかったにもかかわらず、懸命な取り組みにより、非常に充実した大会になりました。大会の最大の目的は、メンテナンスサービスの現場で経験やノウハウを蓄積し、座学で幅広い知識を身に付けることの大切さを伝えることです。競技を勝ち抜いた代表者が、お客様のあらゆる問題を解決するために持ち前のスキルを駆使し、世界大会の舞台で活躍することを期待しています。
北ヨーロッパおよびロシア地域のSEがスキルと知識を競う大会を開催しました。若手からベテランまでさまざまな経歴を持つSEが参加し、お互いに良い刺激を受けていたようです。
東南アジア各国から多数のSEが参加しました。大会運営が英語で行われたことから参加者には多少のとまどいが見られましたが、運営スタッフの献身的なサポートで、スムーズに進めることができました。参加したSEは競技を楽しむと同時に結果を真摯に受け止め、今後のサービス活動向上に活かすべく、思いを新たにしていました。
バルカン諸国のSEの知識レベルの高さに非常に感銘を受けました。すべての参加者が広範囲に亘る準備をして、ハイレベルな実技試験や筆記試験に取り組みました。世界大会で自分のスキルを試すチャンスをつかむべく、それぞれが最高のパフォーマンスを発揮しました。
参加者は大会から最大限に学ぶことに重点を置き、積極的な姿勢で競技に挑みました。それぞれが優れたメンテナンス技術を持っていましたが、質の高いメンテナンスサービスを提供するために技術のさらなる標準化が必要であることを認識したようです。参加者は「素晴らしい学びの機会になりました。これからも定期的に大会を開催して欲しいです」「自分のメンテナンス方法に改善すべき点があることが分かりました。大会で学んだことを活かして、お客様に最高のメンテナンスサービスを提供できるようにしていきたいと思います」と大会の意義を称賛していました。
UAEとエジプトのSEが世界大会への出場権をかけて競技に挑みました。SEとしての意識が高い参加者ばかりで、非常にハイレベルな大会となりました。他の地域のSEと交流を深めることで、自分自身のスキルを再認識する良い機会にもなったようです。優勝者は論理的に問題を解決することに優れた能力を発揮しました。豊富な知識と経験を活かし、世界大会でも活躍することを期待しています。
選び抜かれた精鋭の SE が参加し、精力的に課題に取り組みました。課題に挑戦する中で、自然とリーダーシップを発揮する参加者が現れ、それぞれが蓄えてきた知識を積極的に共有していたようです。参加者の活躍には目を見張るものがあり、その能力を最大限に引き出すためにも、育成プログラムのさらなるブラッシュアップが必要であることに気付かされました。