第15回 EDIX(教育総合展)東京に出展
注目高まるSTEAM教育事例を紹介
2024年05月31日 企業活動, イベント・展示会, デジタルプリンティング
ローランド ディー.ジー.は、2024年5月8日~10日に東京ビッグサイトで開催された「第15回 EDIX(教育総合展)東京」に、株式会社デジタルファブリケーション協会様と共同出展しました。新製品のデスクトップ型フラットベッドUVプリンター「VersaSTUDIO BD-8」を展示し教育現場での活用事例を紹介、提案しました。
STEAM教育の導入を手厚くサポート
Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の4分野に、創造性を重視するArt(芸術)を加えた分野横断的な学び「STEAM教育」への注目が年々高まっています。これまでの同展示会への出展に対しても、より具体的な情報を欲する声が増えてきたことから、3回目の共同出展となる今回は、STEAM教育でのデジタルものづくり機器の活用をさらに実践に即した形で届ける構成となりました。株式会社デジタルファブリケーション協会の梅澤氏によるコンサルテーション事業の紹介では、STEAM教育に関心はあるものの実際の環境づくりに苦戦する教育関係者を対象に、構想立案から運用まで幅広くカバーするサポートを提案。導入支援事例として、広島工業大学高等学校の先生方と共にデジタル機器を活用して授業を開発した取り組みを紹介しました。
本年度は高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)の開始もあり、具体的なシステムの導入検討を見据えた教育関係者が多くブースに訪れました。
教員と生徒による授業成果の発表
広島工業大学高等学校は2022年、STEAM教育に特化した専用教室「CLL(クリエイティブ・ラーニング・ラボ)」を設立しました。授業ではレーザーカッターや3Dプリンターに加え、当社のフラットベッドUVプリンター「LEF2-200」、切削加工機「SRM-20」が使われています。
ブースでは、同校のK-STEAM類型部長の平原氏による、これらの機器を用いたSTEAM教育の実践例を紹介。ものづくりを通して生徒たちのこだわりを伸ばすことで、自発的に試行錯誤して課題を解決できる「デザイン思考」を育てるというSTEAM教育の一つのあり方が提示されました。
さらに今回は、その授業を受けた生徒たちが登壇。実際に自分たちが作成したロゴをUV印刷したキーホルダーや、レーザーカットした観覧車の模型などを見せながら、トライ&エラーを重ねた制作過程について発表しました。ブース内には授業や放課後の自由制作で作られたさまざまなアイテムが展示されており、生徒が夢中になって課題と向き合っている風景がありありと浮かびました。
教育シーンにおける「BD-8」の活用を提案
ブースでは当社スタッフによるプレゼンテーションも実施。画像生成AIとの組み合わせによるICT授業やイベントでのさまざまな活用事例を元に、生徒が創造性を発揮できるUVプリンターの可能性を紹介しました。
教育業界においては、これまで理工系学部などの専用スペースへの導入が多かった当社製品ですが、今回出展した「VersaSTUDIO BD-8」は機体のコンパクトさも来場者に好評で、さらに幅広い教育シーンでの活躍が期待されます。
また、緩やかな曲面や凹凸のある表面にも印刷できる新開発のディスタンスモードについて、広島工業大学高等学校の生徒たちからは「ボトルのようなアイテムだけでなく、3Dプリンターで作った波打ち形状のものにも印刷してみたい」といったクリエイティビティにあふれる声も上がりました。
自身の制作物について生き生きと話す生徒や、制作物に驚きの声を上げる来場者、そして平原氏の「UVプリンターの豊かな発色は生徒の発想を広げる」という言葉は、創造の素晴らしさや楽しさを広めるという当社のパーパスと通じるものです。ブースにあふれていた創造のワクワクが、これからも広がっていくことを願わずにはいられない出展となりました。