セラミックス用3Dプリンター事業の中国合弁会社で開所式を行いました
2022年11月11日 企業活動, 3Dものづくり
世界有数の窯業産地である中国江西省・景徳鎮市に設立したセラミックス用バインダージェット方式3Dプリンター事業の合弁会社にて、11月9日に開所式を行いました。
セラミックスの3Dプリンティング技術を幅広い産業用途に提案
今回設立した「微瓷科技(江西)有限公司(CERAWEI TECHNOLOGY)」は、当社と愛司凱科技股份有限公司(AMSKY)、景徳鎮昌南新区中熙投資合伙企業(中熙投資公司)、AGCセラミックス株式会社(AGCC)が共同で設立したもので、今年8月に事業を開始しました。3Dプリンターや造形材料・補助材料の販売のほか、出力サービスの提供、教育・体験センターの運営を行います。
詳細はこちら(ニュースリリース)
バインダージェット方式とは、プリントヘッドのノズルから液体の「バインダー(結合剤)」を主材料の粉末に噴射して造形物を作る方式です。この方式を採用することで精緻な中抜きのセラミックス3D造形体を出力できます。表面に釉薬をかけて焼成することで色彩表現も可能になります。
合弁会社のショールームにある出力サンプル。従来は手作業で作られていた複雑で繊細な形状の陶芸品も3Dプリンティングで実現
合弁会社のオフィスで行われた開所式には関係者など60名が参加し、開所を祝いました。
当社からは、当社子会社のDGSHAPE株式会社社長の尾藤(下写真)が参加。「コロナ禍でなかなか訪中できませんでしたが、今回新会社の経営陣の皆さんやユーザーの方々と直接お会いし、事業への大きな期待と情熱を感じました。より一層、本事業の成功に向けて努力してまいります」と挨拶しました。
開所式に先がけ、景徳鎮市で開催された陶磁器の大規模な展示会「中国景徳鎮国際陶磁博覧会」にも出展。アート・デザイン・工芸・建築のほか産業用の砂型や鋳型など、幅広い産業用途に向けた提案を行いました。
新会社で開発を進める3Dプリンターには、インクジェットの吐出技術やXYZ(縦・横・高さ)方向の制御技術など当社のコア技術が活かされています。今後もAMSKYやAGCCとの協業で、製品化に向けた開発や新規市場の開拓を進めてまいります。