TCT Japanに出展新製品のパウダー3Dプリンターを初披露

TCT Japanに出展新製品のパウダー3Dプリンターを初披露

2025年02月26日　企業活動, イベント・展示会, デジタルプリンティング

ローランドディー.ジー.は、2025年1月29日から31日まで東京ビッグサイトで開催された展示会「TCT Japan 2025 -3Dプリンティング & AM技術の総合展-」に出展。パウダー3Dプリンター「PB-600」「PB-400」を、発表後初めて紹介しました。

高付加価値を生み出す新しい3Dプリントを提案

TCT Japanは国内最大級の3Dプリンティング・AM（アディティブ・マニュファクチャリング）技術の総合展。3Dプリンター・3Dスキャナーから関連する材料、ソフトウェアまで幅広く展示される大規模なイベントです。
当社は、展示会初日の1月29日に発表したパウダー3Dプリンター「PB-600」「PB-400」を紹介しました。パウダー3Dプリンターは、セラミックのパウダーをプリントヘッドで噴射した結合剤（バインダー）で硬めながら積み重ね、陶製の立体造形物を作り出すもので、高度な技術を持った職人にしかできなかった複雑な形状や手作業では難しい構造を、誰もが造形できる画期的なものです。
今回はパウダー3Dプリンターという当社にとってこれまでにないジャンルの製品による高付加価値な提案をするため、ブースでは、サンプルと映像、パネルを用いて製品の魅力を紹介しました。パウダー3Dプリンターは、複雑な造形が可能な利点を生かし、美術工芸品などの芸術表現に加え、内装オブジェや陶板、陶壁の造形に利用できます。展示したサンプルは、複雑な模様や内部が空洞のもので、美しい仕上がりをお見せしました。

パウダー3Dプリンターによるサンプル
パネルと映像で紹介

さまざまな用途を提案

展示会の中でも、陶製品を造形できる3Dプリンターは珍しく、多くの方がブースに立ち寄ってくださいました。当社の担当者は「インテリア関連やデザイナーの方を中心に興味を持っていただくことができました。質感やアートとしての高級感を評価していただけました」と手ごたえを感じていました。
パウダー3Dプリンターは当社として初めての技術で、当初はインテリアデザイナーやプロダクトデザイナーから多く関心を集めると想定していましたが、実際はデザイナーに加えセラミック素材の耐熱性や絶縁性などの特性を生かした工業利用の可能性についての問い合わせもあり、さまざまな用途の広がりの可能性を感じました。
高品質な仕上がりを実現するだけではなく、焼成後の収縮率がわずか1％以下の専用セラミックパウダーは、正確な寸法が求められる場面での利用も見込んでいます。

パウダー3Dプリンターによるサンプルに触れる来場者
パウダー3Dプリンターについて説明

UVプリンターのさまざまな活用方法を提案
モデリングマシンも展示したブース

3D造形とUV加飾の組み合わせを分かりやすく説明
UV印刷による凹凸や図柄のデザイン試作を提案

新たな創造の可能性を発信

展示会では、金属や樹脂を材料とする3Dプリンターがほとんどであったため、陶製は非常に目を引き、スペースの都合で実機の展示はかないませんでしたが、ブースの前にはサンプルを見たり説明を聞いたりする人の列が絶えませんでした。お客様もデザイナーからエンジニアまで幅広い方が訪れました。
ブースを訪れた方からはパウダー3Dプリンターについて「陶器を作れるものは初めて見たので関心を持ちました」という声が多く聞かれました。また多くの方がサンプルを実際に手で触れて確認していました。さらに、強度や精度、具体的な使用方法などを尋ねる来場者も見られ、関心の高さを実感しました。「これが欲しかった」「3Dプリンターもここまできたか」という声もいただきました。
当社の担当者は「日本の企業である当社がパウダー3Dプリンターをリリースしたことで、お客様は安心して導入することができます。多くの3Dプリンターが出展されたこの展示会で注目され評価いただけたことは、今後の飛躍へ弾みになりそうです」と手ごたえを感じていました。当社はこの展示会を皮切りに、新たなソリューションを発信してまいります。