昭和女子大学とのコラボレーション・プロジェクト(前編)
~UVプリンターの製品価値をデザインで見せる~
2016年12月21日 企業活動, デジタルプリンティング, イベント・展示会
2016年秋、当社東京クリエイティブセンターで、昭和女子大学生活科学部環境デザイン学科の皆さんの作品展「触れるインク展」を開催しました。学生が手掛けた作品を来場者と一緒に作るワークショップ「素材のワークショップ」「インクのワークショップ」)も開催され、彼女たちのアドバイスのもと、多くの参加者が作品づくりを楽しみ、成功裏に終了しました。実は、この作品展とワークショップ、当社のUV-LEDインクジェットプリンター「VersaUV LEF-12」の魅力を伝える一連のプロジェクトの最終章を飾るものでした。半年に及んだこのプロジェクトについて、前編・後編の2回にわたってご紹介します。
前編では、コラボレーションが始まったきっかけと、担当した先生の想いをご紹介します。
コラボレーションのきっかけ
はじまりは、昭和女子大学生活科学部環境デザイン学科の橘倫央(たちばな みちお)専任講師のアイデア。デザインの可能性を探究するために大学に導入されていたLEF-12を授業でもっと活用できないか、そのメーカーであるローランド ディー.ジー.と協働することで、学生がより実践的なデザインを学ぶことはできないか。そう考えた橘先生は、当社にコンタクト。当社側も、学生の研究に少しでもお役にたてるのであればと快諾し、コラボレーション・プロジェクトが始まりました。
コラボレーションで求められたもの
スタートに際して、橘先生と当社が学生に課したお題は、「多彩なLEF-12の機能や価値をデザインの力で分かりやすく、かつ、美しく表現し、多くの方にPRすること」。学生たちには、
・どのような事業戦略の下にLEF-12が開発されたのか
・LEF-12には、どのような機能があり、どのような価値を提供するのか
・どのような材料に印刷できるのか
・どうデザインすればLEF-12の価値が伝わるか
・どうすれば美しいデザインが実現されるか
といった切り口からの調査・分析と思考・実践が求められました。
橘先生の想いと期待
橘先生の狙いは、企業との協働を通じて仕事としてのデザインを学んでもらうこと。「学生たちは、自分が実現したいデザインや、大学で学んだデザインという枠の中で考えがちですが、実際の社会では、そういうわけにはいきません。デザインの前に、そもそもの製品の企画意図や機能を理解しないといけませんし、価値を伝えるためにもリソースをマネジメントし、関係者を説得し、生み出した成果物を使って現実の売り上げにつなげていかないといけません」。橘先生はそう語り、一方で、「こうしたプロセスを通じて、達成感を味わい、自分たちが思い描いていた以上のデザインが生まれる可能性があることを知ってもらいたい」と期待を込めておられました。
2016年4月。約半年にわたる学生たちの試行錯誤の旅がはじまりました。
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学生の皆さんと作品