企業ニュース

2016年06月17日

ローランド ディー.ジー.株式会社

光産業創成大学院大学とのレーザー加工技術に関する共同研究を開始

業務用インクジェットプリンターや3次元ものづくりツールを製造・販売するローランド ディー.ジー.株式会社(本社:静岡県浜松市北区、取締役社長:藤岡秀則)は、光産業創成大学院大学(静岡県浜松市西区、学長:加藤義章)と「フェムト秒レーザーを使った加工技術の研究」をテーマに、共同研究を開始しましたのでお知らせいたします。

フェムト秒レーザーは、極短パルスレーザー(一瞬だけ光るレーザー光線)の一種です。一般的なレーザーが、レーザー光線を連続的に照射するのに対して、フェムト秒レーザーは、フェムト秒(1000兆分の1秒)というごく短い時間にエネルギーを圧縮し、瞬間的に強い光を放ちます。フェムト秒レーザーを照射した箇所は、熱の影響を受けるよりも早く粒子化(イオン化)し、照射部周辺への熱影響(盛り上がりや歪み)も限定的であることから、高硬度な素材を精巧に加工する場合や、外科処置において周辺組織への影響を排除しながら施術する場合に力を発揮します。現在、産業用の金属や炭素繊維の加工、角膜屈折矯正や白内障治療などの医療用途、バイオ関連の研究開発などで実用化が進む一方、フェムト秒レーザーの生成に必要な発振器の小型化やコストダウン、加工時の材料の変化に対する知見とノウハウの収集が課題になっています。

一般的なレーザーとフェムト秒レーザーの比較

共同研究の開始にあたり、当社執行役員Easy Shape事業開発本部副本部長の尾藤寿は、「当社の小型3次元切削加工機とフェムト秒レーザーを組み合わせることで、当社の事業領域である、3Dものづくり分野やヘルスケア分野での可能性を探るとともに、デスクトップレーザー加工機の製品化の端緒を開くことを目標としています」と述べています。一方、光産業創成大学院大学の副学長で光情報・システム分野教授である瀧口義浩氏は、「レーザー加工の最先端技術を用いた新たな産業の創成を目指していきたいと考えています。本共同研究で用いるレーザーは、国からの助成金を用いて導入した特徴ある極短パルス光源です。ローランド ディー.ジー.社の多軸制御加工機を使って被加工材料がどのように変化するかについての研究を推進し、様々な産業分野に、最先端のレーザー加工技術を適用していきたいと思います」と述べています。

光産業創成大学院大学について
光産業創成大学院大学(http://www.gpi.ac.jp/)は、2005年4月に開学した博士後期課程のみの大学院大学で、光技術による新しい産業の創成を志す人材を育てる活動に取り組んでいます。起業家・経営者・事業開発担当者・研究者など社会人が、社会が求めるニーズをもって入学し、それぞれの強い想いをこめた「ビジネスプラン」実現を目指します。大学は、学生のビジネスプラン実現のため、教員の光技術や経営に関する専門的知見を基盤に、様々なカリキュラムに加えて技術開発や事業化などを「ハンズオン」でサポートしています。また、企業との共同・委託研究による新しい光技術の開発など、地域企業に貢献する活動も行っています。

本情報のお問い合わせ
ローランド ディー.ジー.株式会社
グローバルマーケティング部 PR課 担当:沖野
〒431-2103 静岡県浜松市北区新都田1-6-4  TEL:053-484-1201 / FAX:053-484-1216
E-Mail:rdg-globalpr@rolanddg.co.jp

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