企業ニュース

2013年01月31日

ローランド ディー.ジー.株式会社

日本国外初の生産工場がタイでグランドオープン 世界の輸出拠点として機能

屋内外の看板やポスターなどの製作に使われる業務用インクジェットプリンターで世界をリードするローランド ディー.ジー.株式会社(取締役社長:冨岡昌弘、本社:静岡県浜松市、以下:ローランドDG)は、タイに日本国外初となる生産工場を開設し、この度グランドオープンいたしましたのでお知らせいたします。サムットサコン県のシンサコン・プリンティング・シティー&インダストリアル・エステートに位置する新工場は、日本国外における生産拠点となると同時に、現地部品の調達ならびに世界への輸出拠点としても重要な役割を担います。

ローランドDG取締役社長の冨岡昌弘は、タイに進出した理由と目的について次のように述べています。「アジアをはじめとする新興国は中長期的な経済成長が見込まれており、新興国の需要に適した製品を企画・生産するために、タイに新たな拠点を設けることとしました。進出先としてタイを選んだ理由は、タイ政府の積極的な企業誘致政策により産業集積が発達していること、良質なインフラストラクチャーと物流網が整備されていること、熟練労働者がいることなどです。タイ投資委員会(BOI)の投資優遇措置も、進出を決定した主要な要因のひとつです。」

「タイに工場を開設する目的は、製造・調達機能の複数化です。タイでは一昨年、大規模な洪水を経験されましたが、日本においても、同年の地震・津波の被害によってサプライチェーンが寸断され、当社製品の部品調達にも大きな影響が出ました。日本国内だけでなく、海外においても製造・部品調達機能を設けることは、原価の低減や価格競争力の向上はもちろんのこと、災害リスクを回避するという点においても大きなメリットがあります。また、最近では若干緩和されつつあるものの、リーマンショック以降急速に進行した円高に対応するため、円以外の通貨での調達による為替リスク回避も狙いの一つです。」

「さらに当社は、現在、複雑化するグローバル市場や経営環境の変化に、グループ一体となって、迅速かつ柔軟に対応するための構造改革『グローバルワン』を推進しておりますが、この改革の中でタイ工場は、新興国地域のニーズに素早く対応し、市場が求める価値を実現する上で、中核的な拠点となる重要な役割を担います。近い将来には、製造・調達機能だけでなく、企画・設計機能も担うことになるであろうと期待しています。」

タイ工場は、2012年1月に建設を開始。同年8月の竣工後、10月には量産を開始しました。バンコク内外を苦しめた洪水を考慮し、工場の床面を前面道路より190センチ高くするとともに、軟弱地盤から建物を支えるため、全長26メートルのパイルを300本打ち込んでいます。約40,000m2の土地と工場を合わせた初期投資額は、2億タイバーツです。

ローランドDG タイの取締役社長、洲崎晃は次のように述べています。「タイ工場では、新興国向けの業務用インクジェットプリンター『RE-640/RA-640』を、ローランドDGが独自に開発したセル生産方式『デジタル屋台(通称D-Shop) 』で生産しています。作業者は、コンピュータのモニターに表示された3Dグラフィックマニュアルを参照しながら、回転式の部品ラックから自動的に供給される部品を使って製品を完成させていきます。初心者でも短期間の訓練で製品を組み立てることができ、人的ミスによるリスクを最小限に抑えることができるデジタル屋台の仕組みにより、生産は順調に立ち上がり、日本国内で達成されるのと同等の品質レベルを実現しています。2012年10月1日に量産を開始して以来、同年12月末までに400台以上を生産。同年10月27日から出荷を開始し、中国、インド、南アフリカをはじめヨーロッパ、アメリカなど全世界に輸出しています。」「2013年8月からは、ローランドDGの主力製品である、メタリック色が印刷できるプリンター『VSシリーズ』の生産を、現在の都田工場(静岡県浜松市)から移管する予定です。これにより2013年には3,700台の生産を見込み、2014年には最大生産能力に近い5,000台にまで引き上げる予定です。」

また、洲崎は次のようにも述べています。「ローランドDGはタイに工場を新設したことで、アジアを含む成長市場で、拡大し続けるインクジェットプリンターの需要を満たす、手ごろな価格の製品を生産できるようになりました。現在、生産に使われている部品の多くは日本から輸入されていますが、当社では2013年末までに現地調達率を30%にまで引き上げ、近い将来には、それ以上にすることを目指しています。当社の日本のサプライヤーの中には、タイに製造施設を新設する予定の企業もあり、弊社の現地調達率もさらに向上するものと見込んでいます。」

ローランドDGは、1981年の設立以来、人々のイマジネーションの世界を尊重し、「想像を超える創造」を可能にするためのデジタル技術を追求してまいりました。いまや世界中の人々が、当社の製品を通じて、クリエイティブなアイデアを解き放ち、ビジネスやアートをはじめとした様々な分野で優れたパフォーマンスを実現されています。当社のグローバルブランドメッセージ「Imagine.」の事例は世界中にあふれています。

冨岡は、次のように説明を加えています。「当社は“Imagine.(想像)”こそがすべての分野における創造の原点であると考えています。“Imagine.”はシンプルな言葉でありながら、イノベーションの最強の力です。ローランドDGは“Imagine.”の力を尊重し、想像を超える創造を実現することに尽力しています。

タイ工場外観
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ローランド ディー.ジー.株式会社
経営企画本部 広報・IR課 担当:武田、沖野
〒431-2103 静岡県浜松市北区新都田1-6-4  TEL:053-484-1400
E-Mail:rdg-koho@rolanddg.co.jp

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